都城発。宮崎を代表する鶏炭火焼の名店「とり乃屋」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

都城発。宮崎を代表する鶏炭火焼の名店「とり乃屋」

 宮崎県を代表する名物料理「鶏の炭火焼」。その名店として愛されているのが「とり乃屋」です。現在は福岡に2軒の姉妹店を展開し、ふるさと納税の返礼品としても人気を博していますが、都城市初の「鶏炭火焼専門店」として開店した当初は、知名度もなく、苦難の日々が続いたそうです。今回はその歴史をオーナー・棚田好一さんにインタビュー。そこには棚田さんご夫妻が手を取り合って歩き、店を繁盛させてきた長い道のりがありました。

 

宮崎市内で成功し、
都城初の
鶏炭火焼専門店を開店。

 昭和49年(1974)、宮崎市内で棚田さんのお義兄様が創業した「とり乃屋」。噛めば噛むほど旨味が広がる「種鶏(しゅけい)」を使ったもも焼きはすぐに話題となり、人気を博しました。「私も創業当時から店を手伝っていました。その頃、宮崎市内にはライバル店が4店舗があったのですが、ほとんどが“廃鶏(はいけい)=卵を産めなくなった鶏”を使っていたのに対し、うちが選んだのは肉の旨味が強く、お子さんから年配の方までみんなが食べられる歯応えの「種鶏」。ステーキ皿で熱々を提供し、ナイフとフォークを使って食べてもらう独自のスタイルでした。他店に比べると料金は1.5倍くらいでしたが、廃鶏に比べると鶏自体が大きいので、その分ボリュームもたっぷり!店は飲み屋街にあり、そこで働く女性客も多く、食べやすいというのもあってすぐに人気店になったんです」と棚田さん。昭和54年(1979)には宮崎県第2の都市である都城市に2軒目を出店。しかし、スタッフに店を任せていたこともあり、なかなか経営がうまくいかない状況に。その立て直しのために宮崎店を支えてきた棚田さん夫妻が都城入りすることになりました。

 

開店当初は都城弁を理解できず
手探りの日々…。

 棚田さん夫妻を待っていたのは、お客様がこない日々…。「22時くらいまで、誰も来てくれないなんて日もざらにありました。ひたすらふたりで店の掃除ばかりしていました。毎日そうだと徐々に話すこともなくなってきたりして(笑)」と棚田さん。「私なんて接客業も初めてだったので、戸惑いの連続でした。今はすっかりネイティブですけど、私も夫も宮崎市出身なので最初は言葉(都城弁)がわからなくて、オーダーを受けても理解できなかったり…。あー、いつになったら、このトンネルから抜け出せるんだろう?と思っていましたよ」と奥様の久恵さん。

 そんな状況にあってもふたりは毎日深夜2時まで店を開け、24時過ぎてからやってくる泥酔客にも「とにかくもう一度来店してもらえるように、気分良く帰っていただく」と丁寧な接客を続けてきました。「店の近くの炭店から炭を仕入れていたのですが、そこの女将さんが当時2歳くらいだったうちの娘を可愛がってくれて、自分の孫と一緒に面倒を見てくれました。仕事を終え、朝5時に迎えに行っても『お風呂入っていく?』と言ってくれて、都城の人はなんて心根が暖かいんだ!と思いましたね」。それはお客様も同様。一度気に入ると毎日のように来店し、知り合いをたくさん連れてきてくれるなど、人の縁がつながっていき、少しずつお客様が来てくれるようになっていったそうです。

 

お客様への気遣いから
新たなスタイルに!

 「とり乃屋」のもも焼には骨がついていません。これにはあるきっかけがありました。「ある日、手が不自由なお客様がいらっしゃったので、こちらで骨を外し、一口大に切って食べていただいたんです。すると、それを見ていた他のお客様が「自分もそうしてほしい!」とおっしゃり、徐々にそのスタイルに。骨を抜いて包丁目を入れたもも肉を炭火で焼き、火の上で切って、熱々の鉄板に乗せて提供するうちのスタイルが生まれました」。

 店の人気が高まるとともに「ここで修業したい」と門を叩く若者も増えました。現在、福岡にある2軒の姉妹店も、棚田さんのもとで8年以上学んだお弟子さんと息子さんが営んでいます。「うちには鶏肉何グラムに対して塩何グラム、というようなマニュアルはありません。「硬いのがいい」とか「柔らかいのが好き」とかお客様の好みに合わせられる焼き方の技術も必要です。味だけではなく、接客も含めて「とり乃屋」。そこを十分に習得してもらって、送り出しています」。味や接客、店としての心意気、「とり乃屋」らしさを丸ごと受け継いだ福岡店も人気となっています。

 

夫婦の強い絆も
美味しさのエッセンス。

 開店から42年目を迎えた「とり乃屋」。30年、40年来のお客様、3世代に渡る贔屓客も多く、今ではすっかり地元の名店として愛されています。「ふるさと納税の返礼品として提供させていただいている真空パックは遠方にいらっしゃるお客様にお送りするために開発したもので、35年以上前から作っていました。持ち帰りのご要望も多くなってきたので、お世話になった都城のみなさんに喜んでいただけるならと増やしていった次第です。厳しい時代が続きますが、これからの展開は息子など、次の世代に任せて、私自身は変わらず店に立ち、大好きな都城のお客様や妻と楽しい時間を過ごしていきたいですね。仕事で何かあると一番に相談するのは妻ですし、妻は最高の理解者です」と棚田さん。久恵さんも「気がつけば都城での人生の方が長くなり、ここが自分のふるさとのようになりました。夫は長年本当にがんばってくれました。うちは夫婦喧嘩しないんですよ。子どもたちも私たちが喧嘩しているのなんて一度も見たことないと思います」と、ご夫婦は今もとっても仲良し❤️。都城の愛情深い人々に支えられてきた「とり乃屋」。その人気の秘密は料理の美味しさはもちろん、オーナー夫妻の魅力も大きかったのでは?と思わずにいられない取材となりました。

 

 

<編集部コメント>

「おふたりで写真を撮りますよ〜」というカメラマンさんの声と同時にさっと棚田さんの腕にさっと手を回す奥様の久恵さん、可愛い過ぎました!照れ臭そうな笑顔の棚田さんも素敵!素敵な大人のカップルにうっとり❤️ご馳走さまでした(N)

 

卵を生むための鶏ではなく、食肉用の雛を生むのが種鶏(親鶏)。地元をはじめ、南九州産の鶏を使用。世に出回る食肉用鶏の130分の1しか流通しない稀少な鶏肉を毎日生の状態で仕入れ、自家製の調味料で味付けしている

 

定番のもも焼以外に、写真の味噌焼きも人気メニューとなっている

 

クリーンですっきりとした店内

 

ふるさと納税返礼品にはオリジナルのドレッシングも。パッケージの絵は、ご夫妻と仲良しのスペイン在住の画家・又木啓子さんが手がけている

 

個室もあり、家族連れでも安心して訪れられると好評

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