【NEW!!】都城の滋味深い野菜を余すことなく提供。SDGsの精神でカット野菜やごぼう茶の製造を手がける「株式会社 広瀬」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

【NEW!!】都城の滋味深い野菜を余すことなく提供。SDGsの精神でカット野菜やごぼう茶の製造を手がける「株式会社 広瀬」

 「株式会社 広瀬」(以下:広瀬)は都城の肥沃な大地が育んだ、美味しい野菜の加工を行う会社。さまざまな野菜を取り扱っていますが、主力商品のごぼうは年間約200トンを出荷。スーパーでよく目にする「洗いごぼう」や「笹がきごぼう」などを手がけています。また、ごぼうに精通している会社だからできる「ごぼう茶」もファンが多い人気商品です。「創業から35年、都城の農家さんと共に歩いてきました。農家さんあっての私たちです。」と代表取締役の廣瀬計史(けいし)さん。都城を愛しごぼうのようにこの地にしっかりと根を張って歩んできた廣瀬さんの軌跡を伺ってきました。

 

勤めていた天ぷら店が閉店!
農家に飛び込んでごぼうを
わけてもらうことからスタート

19歳から親戚が手がけていたすり身の天ぷら店で働いていた廣瀬さん。働き始めて10年を過ぎた頃、店が閉業することになったため実家の庭に小さな作業場を作ってカット野菜の仕事を始めました。

廣瀬さん:天ぷらに入れるごぼうを切る機械を譲り受けることができたのがきっかけでした。都城は農業が盛んで野菜が美味しいので、それを加工する仕事ができないかと考えたんです。でも、当時は開業資金なし、仕入れる原料なし、販売先なし、の“ないない尽くし”。最初は飛び込みで農家を訪問したり、周囲に紹介してもらったりしながらごぼうを仕入れていましたが、問屋さんや仲卸業者さんにも随分と支援してもらいました。まさにゼロからのスタートでしたね。

もちろん、加工した商品を販売できるよう市場に通いながら販売先も開拓。皮を剥きボイルして真空パックにした業務用ごぼうや、土を落としたごぼうを袋詰めにした洗いごぼうの卸を手がけるようになりました。

 

求められることは断らない
真摯に要望に応え、信頼を獲得

廣瀬さんが35年間大切にしてきたことは、取引先のリクエストに真摯に応えていくこと。業務用だったカット野菜のニーズが家庭用にも広がり始めた頃には、小分けに苦労していた問屋に代わり袋詰め作業を請け負いました。また、300キロの玉ねぎの皮剥きを頼まれれば人海戦術で短期納品するなど、廣瀬さんの真面目でスピーディな仕事ぶりは「広瀬に頼めば、なんとかしてくれる!」と評判となり、徐々に取引先が増えていきました。

廣瀬さん:自分は口下手なのですが、ありがたいことに今までほとんど営業ってしたことがないんです。人から人へ、すべて紹介いただいて取引先が広がった。本当に恵まれていたと思います。でも、その分手間暇だけは惜しまずにかけてきました。

現在もその姿勢は変わらず、広瀬では長年つながりのある都城の生産者から野菜を仕入れ、取引先のリクエストに応じた形状・サイズにカットして納め、厚い信頼を集めています。

 

激安野菜が輸入されピンチに!
改めて実感した都城への思い

創業後は少しずつ事業も安定し、平成5年には都城市乙房町(おとぼうちょう)に新たな作業場を建てた広瀬でしたが、次第に安価な中国野菜の輸入が活発になります。

廣瀬さん:価格じゃ全く太刀打ちできず、事業の見通しも立たなかったので 「このままでは会社が続けられなくなるのではないか」と1〜2年は不安で眠れない夜が続きました。

そんな矢先、中国野菜の農薬問題が世間を騒がすように。食の安全性が問われ、再び国産野菜が見直されるようになりました。

廣瀬さん:もしかしたらその報道がなければ、事業を続けられなかったかもしれません。中国産野菜の加工に手を出すという選択肢もあったのでしょうが、「農家さんと一緒に歩いていく」と決めて都城で起業したからにはやりたくない!という気持ちがありました。農家が美味しい野菜をつくってくださり、それをうちが加工してはじめて〈広瀬のごぼう〉になるのです。「広瀬のごぼうはいいね!」とお褒めの言葉をいただく時、いつも農家の方への感謝の気持ちが湧いてきます。

 

水溶性食物繊維が豊富で、血糖値の上昇も穏やかに
腸活にもオススメなスーパードリンク「ごぼう茶」も製造

広瀬が手がけているのはカット野菜だけではありません。ダイス状にカットしたごぼうを乾燥し、焙煎した「ごぼう茶」もロングセラー商品となっています。実際に取材チームも飲ませていただきましたが、ごぼう茶の香ばしさや豊かな風味、ホッとできる味わいには驚きました。

廣瀬さん:血糖値が上がりにくくなると言われているので糖尿病の方にも好まれています。腸内のビフィズス菌が増えて中性脂肪も減ると聞いていて、いいこと尽くしのお茶です。

そのごぼう茶の名前は「慶兵衛(けいべえ)」、廣瀬さんのお父様の名前です。

廣瀬さん:父もカット野菜の仕事をしていましたが、いつも「カットした際に出る野菜屑も何かに使えないか?例えば野菜煎餅とかどう?」と話していました。その時はピンとこなかったんですが、ごぼう茶を作るにあたりその言葉を思い出しました。野菜を余すところなく使い切る大切さを教えてくれた父への思いを込めて、お茶に父の名前を付けることにしました。

一煎目のフレッシュさ、二煎目の濃厚さと煎れるほどに味が変わっていくのも広瀬のごぼう茶の魅力。父から息子に受け継がれたSDGsの姿勢を感じながらいただくと美味しさもひとしおです。

 

 

 

<編集部コメント>

地元愛に溢れた廣瀬さん。「若い頃、都城は何もなくてつまらない街だと思っていましたが、春には蛍が舞い、夏にはカブトムシやクワガタもすぐ近くで捕まえることができる。今では都城を最高の場所だと感じています。何より一年中星が美しい!」と語ってくれました。現在「広瀬」は廣瀬さんの息子・裕大さんや工場長を筆頭に、社員一丸となりさらなる成長を遂げています。今後は加工食品分野への進出も視野に入れているとか。その動向が楽しみです。(N)

 

左が息子・廣瀬裕大さん。父・計史さんと一枚板になり「広瀬」を率いている。

 

その日に使った機械は分解して洗浄。衛生管理は徹底している。

 

安定供給と旨みアップのため、仕入れたごぼうを冷蔵している。

 

街の中心地から車でわずか10分程度の乙房町にある本社と工場。空が広く、仕事終わりに見る星空の美しさは最高!なのだそう。

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