1世紀を超え都城の畜産と歩む「田中精肉店」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

1世紀を超え都城の畜産と歩む「田中精肉店」

創業大正2年(1913)。大正、昭和、平成、そして令和と4つの時代を都城の畜産と共に歩き、今年106年目を迎えた「田中精肉店」。“肉の目利きたち”が揃う精肉店として、地元で厚い信頼を集め、ふるさと納税の返礼品も全国で大人気!いつの時代も変わらず「安心安全で新鮮な商品を届ける」をモットーにしてきました。今回は専務の田中俊行さんに、お店の、そしてご自身の歩みについてお話をうかがいました。

 

小売、卸、以前は牧場経営まで手がけ
肉のスペシャリスト集団に!

 「この店は曽祖父が始めました。当時から都城では養豚が盛んだったらしく、豚をメインにし、仲卸もやっていたようです」と田中さん。現在「田中精肉店」は、俊行さんを中心に、お父様である三代目社長・俊亘さんやご家族、何十年もこの店を支え続けている“肉のスペシャリスト”である社員のみなさんが一丸となり、精肉店、焼肉店、卸などを幅広く事業を展開しています。「昔は牧場まで経営していて、自社生産の牛肉も販売していました。しかし、ちょうど2010年に発生した口蹄疫の流行の前に、牧場経営をやめることに。偶然ではありましたが、大きな被害を被ることなく、難を逃れました」。「田中精肉店」の長い歴史を紐解くと波乱万丈な時期も。しかし、そのような様々な経験を積み重ね、学びとしてきたからこそ、100年という長い間、都城で支持されてきたのでしょう。

 

職人技を見よう見まねで
仕事を覚えていった日々

 学生時代と新社会人時代、田中さんは関東で過ごしていました。「ゆくゆくは故郷に帰るつもりでした。29歳で都城に戻りましたが、それまで本格的に店を手伝ったことなど一度もなかったんですよ。最初は2階にある焼肉店〈cook T〉の店長的な役割となり、焼肉用の肉をカットしたり、接客したりということから始めました。最初は職人さんの見よう見まねでした。でも、肉屋で生まれ育ってますから、なんとなくできちゃうんです(笑)。でも仕事ってこうやって覚えていくんですよね」。経験ゼロからの出発にも関わらず、元来の器用さで肉のプロとなっていった田中さん。その後、パソコンを導入してのシステム化など、時代に合った経営も取り入れていったそうです。

 

上質な肉を安価で提供
そこに老舗の矜持がある

 店頭を拝見すると、そのコスパの高さに驚きます。例えば、これは間違いなく美味しいはず!と思える、美しい牛肉の肩ローススライスはなんと100g680円!「これがうちの一番人気なんですよ。不思議といい肉は見る人に“食べたい!”と思わせる力があるんです。うちは現在5〜6社の仕入れ先がありますが、同じ等級のものですよ!と言われても、自分たちが違うと思ったら決して仕入れません。大きさ・形・サシや筋の入り方など、上質な肉を見極める視点は様々ですが、結局理屈じゃない。毎日肉と付き合っていると、徐々にインスピレーションでわかるようになってくるんです。そうやって、納得いかないものを仕入れないという姿勢を貫いていくうちに、業者さんも本当にいいものしか持ってこなくなり、信頼関係を築いていくことができました」。仕入れに厳しく、上質なお肉をリーズナブルに提供している「田中精肉店」。「値上げのタイミングを外してしまって…」と苦笑いする田中さんですが、その顔からは長年支持されてきた精肉店としての矜持が感じられます。

 

挑戦を続けながら
町の肉屋であり続けたい

 今では全国的にファンを持つ都城のブランド豚〈観音池ポーク〉。宮崎県におけるブランド豚の先駆者的存在ですが、「田中精肉店」は、この豚の開発段階から関わり、以来ずっと〈観音池ポーク〉を取り扱っています。「ブランド豚自体が都城になかった時代ですから、徹底的にこだわってつくられた〈観音池ポーク〉は格別に美味しかったんです。今ではいろんなブランド豚がありますが、それに負けないくらい〈観音池ポーク〉も進化し続けています。この豚は本当に都城、いや宮崎を代表する豚だと確信しています」。
 また、家庭で一番使い勝手がいいからと、ふるさと納税返礼品でいち早く“切り落とし肉”を提供したり、お店で扱う肉の美味しさを引き立てるオリジナルスパイス「旨塩ペッパー」の開発を行うなど、柔らかな発想で、新しいことに積極的に取り組む「田中精肉店」。「今は肉屋が減っている時代ですが、逆に今ある肉屋=いい肉屋だと思うんです。これからも“昔ながらの肉屋”であり続けたいですね」と田中さん。100年後の未来も変わらない町の精肉店であり続けてください!

 

 

<編集部コメント>

店頭に並んでいる肉類は一目で新鮮さが伝わり、まるで「食べて欲しい!」と語りかけてくるかのようでした。また、驚いたのはその目分量の正確さ。巨大な肉塊から500gをカットしていただきましたが、ためらわずにカットされたその塊は509g。これぞ肉のプロの実力!というのを感じました(N)

 


オリジナルの手作りハンバーグや手作り餃子も大人気。豚ロースのみそ漬に使われる味噌だれもオリジナルです

 


お父様は茨城県土浦市にある肉の専門学校に通い、肉の加工技術も学んだのだとか

 


ビルの2階は焼肉店「Cook T」。焼肉食べ飲み放題で男性3,500円、女性3,000円とリーズナブル!

 


バックヤードではスライサーを使い、卸し用の肉が処理されていました。店頭用には都度、必要な分だけをカットしています

 


ふるさと納税の返礼品として一番人気があるのはサーロインステーキ。220gのサーロインステーキが2枚入っています

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