創業明治4年の老舗「ヤマエ食品」へ。麦みそ工場見学と「西郷どん味噌」を実食!|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

里井真由美 創業明治4年の老舗「ヤマエ食品」へ。麦みそ工場見学と「西郷どん味噌」を実食!

こんにちは。食べあるキング 和食・フレンチ担当の里井真由美です。
今回は料理の基礎となる調味料「みそ」を探求すべく、都城市に明治4年から続く老舗の醤油・みその醸造企業「ヤマエ食品」さんに伺いました。工場見学や、2年前に発売された人気商品「西郷どん味噌」のお話を伺い、白味噌、黒豚みそ、新商品の赤味噌を試食させていただきました。「西郷どん味噌」は、歴史上の偉人、西郷隆盛氏がかつて作ったと言われるレシピを再現した麦みそです。

 

最初に、江夏啓人(えなつ ひろと)常務取締役にお話を伺いました。ヤマエ食品さんの広さは工場を含めて約1万坪、180名ほどの方が働いておみえです。醤油は年間4,400kl,みそは1,850tをも生産され、だし醤油やドレッシング、つゆの素などを含めると種類は何と1100種(‼︎)あるそう。出荷の約6割は南九州、3割は九州で1割は本州で展開。最近では台湾、シンガポール、香港など海外輸出もされ、まさに九州屈指の大メーカーさんです。

 

 

今回はその中でも「麦みそ」について探求させていただきます。いざ、製造工場を見学!
1万坪の中のほんのわずか一角だとは思いますが、仕入れ室、こうじ室、製造、発酵室、などとても広〜い。

 

 

麦みそになる原材料「大麦・塩・大豆」を配合する機械室では全員が大興奮でした。ここでは、
大麦は高速スピードで計量・洗浄され、蒸煮缶(じょうしゃかん)で蒸された後に自動製麹機で麹になります。一方、大豆は色彩選別され(やまぶき色の大豆のみが使われます)、蒸した後にミンチ状につぶされます。そして大きな混合機の中で合体。大豆、塩、麹、酵母乳酸菌が混合され、麦みそとしての配合になっていきます。

 

大麦が計量・洗浄されています。 すごいスピード!

 

 

洗浄したての大麦を試食させていただきました、甘いです!

 

蒸した大豆はミンチ状に攪拌されていきます。

 

行程を経た大豆や大麦がぐんぐん昇っていく様子が下から見えます。混合機の容器が深く巨大なので、最上部の開口部に届くようずっと上昇していくのですね。迫力でした。ちなみに、工場見学のお子様たちが一番興奮されるのも、この機械室だそう。納得です。

 

麦みそについては第二営業部 井岡克己(いおか かつみ)部長代理にお話を伺ったのですが、なるほど、と思ったのがそのご苦労点です。麦みそ作りで一番重要であり大変なのが、「毎日同じ味を作る」ことだそう。その原点は「良い素材を見極める。」最初の目利きが一番重要だとか。確かに、麦みそは「大麦・塩・大豆」と素材がシンプルです。だからこそ最初の味がダイレクトに出ます。気温や湿度など変化する自然環境の中「まず、良い状態の素材を見極める」ことが
良い麦みそ作りの第一歩になるのですね。

 

麦みそは、大豆と大麦の配合歩合により味も売価も変わります。大麦の方が高価なので大麦の比率が高い方が高価で、甘みが濃く味に深みがあるとされています。通常価格の麦みその配合は、大豆と大麦が10:10(〜20)など同量か多くても大麦は2倍、安価なものでは10:6(〜12)など大豆の方が多くなるそう。一方で、「西郷どん味噌」は「大豆:大麦=10:30」!大麦が大豆の3倍量の配合です。パッケージに書かれている「三十歩麹(さんじゅうぶこうじ)」とはその意味です。また、表示ラベルには原材料の使用量が多い順に表記されるので、大麦が先頭に書かれています。ただし、単純な良し悪しを言っているのではなく、西郷どん味噌は「西郷さんがかつて作ったレシピ」に忠実に基づいた麦みそであること、大麦の甘さとコクが濃〜いことの証なのです。

 

 

さぁ、いよいよ西郷どん味噌の試食です。白味噌と赤味噌はお湯に溶かし、豚みそは炊きたてご飯に乗せていただきました。

 

 

一口食べた瞬間から「うわぁ〜!」「おいしい〜!」と食べあるキングメンバーからも感嘆の声があがります。白味噌はまろやかで赤味噌は少々キリッと塩味がある。豚みそは「きっとご飯に合う」と直感していても、食べたらやっぱりおいしい。裏切りがありません。私が一番驚いたのは「奥深い旨み」。なぜなら、頂いたお味噌汁は「お湯に溶かしただけ」。お出汁もな〜んにも入っていない状態なのです。それでもとても旨みが濃い!!大麦のほっこりした甘み、まろやかさ。じんわり身体が和んでくるのもわかります。おいしく嬉しい大発見です。

 

西郷隆盛さんは味噌作りが大変お上手な方だったとのことですが、歴史上でしか知れない味や思いを、現代にいただけることがとても感慨深いです。ちょうど今、NHK大河ドラマ「西郷どん」が放映されてはいますが、このお品は放送前からの商品です。開発者の井岡さんが以前から西郷隆盛さんを尊敬されており、また「お味噌汁がある家庭の食卓」を伝承することへの熱い願いがあってこその完成品です。そう言えば、私達がおいしいと連呼していた時の、井岡さんがとっても嬉しそうでした。「おいしい」って、幸せを引き寄せますね。

 

「西郷どん」のお味噌はお味噌汁以外にも様々な料理に使えそうです。私は食べあるキングで和食・フレンチを担当し食べ歩いていますが、ふと、フレンチに代表されるバターやチーズも麦みそと相性が良いのでは、と思いました。例えば宮崎ポークのグリルやお魚のムニエルなども味噌バターソースで食べたら美味しそう♪プロのシェフの方々にも西郷どん味噌の魅力をお伝えしようと思います。お配りする分も買わなくちゃ。お味噌や調味料類は買って帰るにはズッシリ重いですからね、ふるさと納税での郵送スタイルがやっぱりおすすめでーす!

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食べあるキング 和食/フレンチ担当

里井真由美

フードジャーナリスト。全国47都道府県をはじめ、着物で世界20カ国以上食べ歩きグルメ誌に連載中。現在は農林水産省の食料・農業・農村政策審議会委員を務め、国産食材を応援するアンバサダーとしても活躍中。

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