堆肥のプラント設計・施工から地下シェルターまで。積み重ねてきた高い技術力で社会に貢献する「株式会社天神製作所」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

堆肥のプラント設計・施工から地下シェルターまで。積み重ねてきた高い技術力で社会に貢献する「株式会社天神製作所」

 都城市のふるさと納税返礼品は肉と焼酎に限らずバラエティ豊かですが、今年から提供がスタートした「地下シェルター」には度肝を抜かれました(おそらく最高額ではないでしょうか?)。そのシェルターを製作しているのが「株式会社天神製作所」(以下:天神製作所)。1989年の創業以来、有機性資源の堆肥化プラントの設計・施工を手がけてきましたが、2021年から地下防災シェルターを開発。欧米では当たり前のように設置されている地下室や地下シェルターを国内外で広めるために尽力しています。 

 

北海道事業所に出張中、
Jアラートが発動したのを機に
シェルター開発をスタート

 「食物はすべて土からつくられる。有機性廃棄物を発酵堆肥化し、土に戻す機械をつくろう。」と創業した天神製作所。それまでの堆肥化施設は大型で、中小の畜産家たちが所有する小規模な堆肥舎では、ショベルカーなどの重機を使って堆肥を攪拌するのが一般的でしたが、天神製作所では小規模施設から大型処理プラントまで、自動で攪拌できる機械を設計・施工。顧客は全国に及んでいます。 

 「弊社の事業所は畜産が盛んな北海道にもあるのですが、創業者でもある前会長の天神一利が北海道事業所に出張した際、某国のミサイル発射によるJアラートが発動されたそうです。しかし「丈夫な建物や地下に避難してください」とアナウンスが流れても実際に逃げるところがあまりないことに気付き、技術者集団である我が社なら、緊急時に避難できるシェルターが造れるはずだ!との思いでこの事業をスタートしたと聞いています。」と同社設計担当の池上雄也さん。思いがけない事態に遭遇したことがきっかけとなり前会長自身が在任中にシェルターを設計。池上さんがそれをさらにアップグレードし、都城で地下シェルターの製作がスタートしました。 

 

万が一の備えにと問い合わせ増加中
後付けが難しいため、新築時に造るのがオススメ!

 地下シェルターの製作後、インターネットなどでしか宣伝していなかったにも関わらず、問い合わせが徐々に増えていきました。「シェルターは使われないのが一番なのでしょうが、やはり万が一に備えたいということからお問い合わせを多くいただいています。実際に受託すると土地確認、ボーリング調査から始めます。ガスや水道管などのこともあるので、家を新築される時につくられるのが一番いいですね。後付けだとかなりハードルが高くなります。」と池上さん。天神製作所で製造しているのは3坪タイプ(写真下)と5坪タイプ。ほかに公共施設用などの大型シェルターもオーダーメイド可能です。ふるさと納税返礼品として提供しているのは3坪タイプで、トラックの荷台に乗せられるコンパクトなタイプ。地上部にある重厚なハッチを開け、階段を降りると5〜6人が一時避難できる空間が広がっています。 

 

 

モノづくりが大好きなエンジニアたちが揃い
日々、新しい商品開発に挑む

 天神製作所の地下シェルター「TM地下シェルター」最大の特徴は自社開発の空気清浄機です。「シェルター内には2つの空気口があり、常時換気されています。この空気清浄機を自社で設計しました。専門メーカーから3種のフィルターを採用しており、放射性物質も99.999 %除去するので、室内をクリーンな環境に保つことができます。」と製造・技術部長の長友芳春さん。

 それにしても堆肥の攪拌機から、それをペレットに加工するペレットマシン、地下シェルターに空気清浄機まで、まったく違うジャンルのものがどうしてつくれるのでしょう?長友さん曰く「弊社のエンジニアは本当にモノづくりが好きなんです。部品ひとつから自分たちで加工しますし、大型機械もつくります。納品した機械のメンテナンスのために、定期的にチームが全国各地を訪問しますが、自分たちでつくった機械なので、もし不具合が見つかっても、どこをどうすれば修理できるかもわかるし、その場で対処の提案ができる。それも我々の強みでしょうね。」とのこと。

 池上さんも以前は車関係の設計に携わっていましたが、8年前に都城にUターン。「同じ設計の仕事とはいえ、以前とはまったく違うフィールド。やらなくてはいけないことは多いですが、ゼロから自分で設計したものがうまく作動してくれたりすると本当に嬉しいですし、やりがいを感じますね。」と語ります。おふたりのようなエンジニアたちが天神製作所の技術力を支えています。 

 

シェルターはタフそのもので機能性も抜群!
日本のモノづくりの技術で世界に貢献したい

 実際にシェルターの製造現場を見学させてもらいました。当日は溶接作業が行われていましたが、現物を見るとその堅牢さが伝わってきます。「鉄板は6ミリでそれを二重にし、さらに補強して重厚なつくりにしています。実際に地中に埋める際はコンクリートでサンドするのでさらに強度は増します。もちろん密閉性は高く、上には太陽光パネルがついているので家電の利用も可能ですし、インターネットも使えますよ。会長が台風の時に実際にシェルターで過ごしたそうなのですが、まったく外の音もせず、快適だったと聞いています。」と製造・技術リーダーの米滿(よねみつ)一樹さん。今後、地下シェルターを国内はもちろん海外にも輸出し、日本のモノづくりで世界に貢献するのが天神製作所のビジョン。すぐに欲しい!とはいかないし、使わないのが一番いい商品ではありますが、備えあれば憂いなし!新築をお考えの方、一度見学されてみるのもいいかもしれません。

 

 

<編集部コメント>

初の地下シェルター取材に、チーム一同ワクワクでした。当日は暑い日でしたが、シェルターの中はひんやり!聞けば「地中に設置されるので夏は涼しく、冬は暖かい」のだとか。高額納税者のみなさん、災害や有事に備え、一度ご検討されてはいかがでしょう?(N)

 

こちらは広々とした5坪タイプ。床下がすべて収納となっている。

 

地中に埋められる前の3坪タイプの外観。ぶ厚い鉄板をしっかりと補強した堅牢なつくり。

 

機械加工場に掲げられている社訓。天神製作所のモノづくりへの真摯な姿勢が伝わってくる。

 

天神製作所で人気の「ペレットマシン」。写真のタイプは自動袋詰め機能もついている。

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