鶏料理と渓谷ビューの店でまさかのカツカレーと出会う。|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

はぴい 鶏料理と渓谷ビューの店でまさかのカツカレーと出会う。

都城は豊かな土地だ。前回おじゃまをしたときにそれをこれでもかというほど思い知った。豊穣という言葉を思い出す、大地と風と水から力を感じる土地である。また訪れることができたことに嬉しさで震えが走るような気持ちになる。そんな想いで西都城駅の改札を出た。待ち合わせたメンバーとともに、さあ、みやこんじょの美味しいものツアーに出発だ。

 

どこも印象的で心に残ったのだが、今回はやはりカレー。専門店に立ち寄る前にまさかの場所でカレーが出て来て、それがとても美味しかった。そういう出会いが楽しいカレー食べあるき。そんなことが起こった松葉ごろん亭は特に印象が強かったのだ。

松葉ごろん亭は、ごろが轟(とどろ)という滝が望める絶景の地鶏料理店。この地で45年近くの営業を続けている。

 

地元産の霧島地鶏を扱い、朝締めの新鮮な鶏などを堪能できる。テーブルに用意される炭火で地鶏を炙って食べるというスタイル。囲炉裏を据え付けにした板の間の席と奥に大広間の畳敷きの座敷がある。今回は座敷に案内してもらった。窓からは千足川、ごろが轟の水音が聞こえそうな距離で、景色がよく心地よい。

 

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ずいぶん昔のことだが、わたしは雇われの大将として東京の焼き鳥店で10年ほど焼き鳥を焼いていた時期がある。それがあって未だに食の世界に関わりたい一心でフードジャーナリストを名乗り、雑誌や本に文章を書き続けている。怪我をして飲食の現場を引退したが、未だ現場の活気と空気が好きで、自分がいた仕事場と関係が深い鶏料理には自ずと心惹かれてしまう。

 

「地どり焼き」は最高においしかった。炭火で燻された香ばしい地鶏のもも肉、皮はパリパリに焼けて黄金色に輝き、身は柔らかく、、ではない。きちんと歯を押し返してくる噛みごたえでそんじょそこらのやわな鶏ではないのに気持ちが震える。決してかたいのではない。それは「噛みごたえ」なのだ。噛んでゆくほどに旨さが広がる楽しさよ。こういう鶏が食べたかった。

 

使われる鶏は「みやざき地頭鶏」。天然記念物である地頭鶏(じとっこ)は霧島山麓で島津藩の時代から育てられる生産数が非常に少ない希少在来種。その名前の由来はどうやら当時、島津藩時代の藩城主、地頭職に献上されていたことからなのだとか。宮崎県での長年の研究と交配から1991年に初代「みやざき地鶏」として誕生、後の品種改良で現在の「みやざき地頭鶏」となった。農林水産省のJAS規格、平飼い平米10羽以下の環境下で80日以上飼育という規格を大きく超えた、平飼い平米2羽以下で120日~150日という好条件でのびのびと飼育されている。のびのびと育った「みやざき地頭鶏」は歯ごたえ、旨味が違うのだ。

 

「地鶏刺身の盛り合わせ」ももらうことに。これがまた素晴らしいものだった。朝絞めの新鮮なみやざき地頭鶏だからこその上品な香り、繊細な舌触りを楽しめる。クセ、臭みなど微塵もない。

 

野趣あふれる「しし塩焼き」というメニュも。野趣あふれる、と書いたが意外やあっさりしており、クセはない。かえって豚よりもスマートな赤身肉と感じる。これには驚いた。その分箸の進みが早い。旨いのだ。

 

「ししみそ焼き」が甘旨。あまうまである。これは危険な味だ。白メシに乗せたくなる味だ。お上品ではないが、ついついごはんに乗っけてしまった。汁もたっぷりかけるともう止まらない。

 

焼き物に添えられた野菜の中に「ピーマンみそ」があった。これがまたいい。ピーマンの頭を飛ばして中に味噌を仕込んである。焼き加減をうまくやってやるとみずみずしいピーマンの香りと味噌が高度なコンビネーションを見せる。ちょっと止まらなくなる味だった。

 

「こんにゃく刺身」もいい。自家製のこんにゃくは知っているものとぜんぜん違うことに驚かされる。香りも舌触りもかみごたえも違う。甘めの醤油での味付けも含めてまったく面白い。そしておいしい。季節が決まっており、夏の時期はメニューから落ちるようなので注意したい。

どうにも食べる料理食べる料理に楽しさが溢れている。
素材の強さと素直さが胸に迫ってくる。至福の時間だ。

 

そして、面白かったのがカツカレー。なんとメニューにカツカレーが載っていた。
せっかくの風情ある店、地鶏がうまい、うどんとそばも名物のこの店でカツカレーである。食べあるキングでカレーを担当するわたし。頼まざるを得ない。

「カツカレー」である。メニューには飾りっ気もケレン味もなくカツカレーと書いてあるが、これがうっかり侮れない。「きなこ豚のカツカレーライス」なのだ。

 

まずカレーソース、予想を超える、鼻を抜けるスパイス感があることに驚かされる。蕎麦屋のカレー南蛮的な味を想像したが、それを軽々超えていた。
洋食アプローチのジャパニーズカレー、小麦粉系だがお腹にきつくならない粘度で程よいボリューム、バランスがいい。カツはきなこ豚を使用。宮崎のブランド豚は「まるみ豚」、「宮崎ハマユウポーク」、「おいも豚」、「Mの国 黒豚」などたくさんあるが、地元都城「はざま牧場」のきなこ豚をチョイス。その名を見れば一目瞭然、栄養価の高いきな粉と厳選されたトウモロコシ等配合の飼料を食べて育った豚だ。食感は切り口の断面を感じられるような感覚の歯を立てるとさくりと音がしそうなかみごたえと柔らかさが同居、甘い脂の味わいで旨みまろやか。なのに口の中にベタベタいつまでも残らないさっぱり感も併せ持つ。実に素晴らしい。このカツとさきほどのカレーのコンビネーションは目を見張るものがあった。

 

王道の鶏料理からうっかり見逃してはいけない伏兵まで、どの料理を食べても素材の良さ、いきいきとした旨さを感じる料理たち。都城産の肉と焼酎が集まる同店。行かない理由はない。

景色を楽しみ、名残惜しく思いつつ店を出た。
そうそう、都城のふるさと納税ページに行けば、このうまいきなこ豚が手に入る。行かずとも極楽。行って極楽。どちらを選んでも幸せになれること請け合いだ。

みやこんじょの名前を覚えておくと幸せになれる。

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食べあるキング カレー担当

はぴい

フードジャーナリスト。ビデオブロガー。
食全般、特にカレーに特化した取材執筆、デジタルガジェットについての取材執筆を行う。
カレーをテーマとしたライフスタイルブログ「カレーですよ。」を2005年2月に開設、12年目で総記事数約4300。
実食カレー記事と実食動画を中心とした構成で、読者の人気と信頼を得る。

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