未来の農業を見据え堆肥を利用した循環型農業に取り組む「株式会社 宮崎畜産グループ」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

未来の農業を見据え堆肥を利用した循環型農業に取り組む「株式会社 宮崎畜産グループ」

 自社養豚場で堆肥をつくり、その堆肥を使って作物を栽培する「循環型農業」に取り組んでいる「株式会社 宮崎畜産グループ」(以下:宮崎畜産グループ)。社名に含まれる“グループ”という言葉どおり、志を同じくする仲間たちが集まり、都城の農畜産業を魅力的なものにしたい!と日々汗を流しています。ここで育てられたブランドとうもろこし「味来(みらい)」は毎年予約注文だけでほぼ完売してしまうという人気ぶり。都城市ふるさと納税の返礼品としても提供され、大好評となっています。

 

一朝一夕ではできない
肥沃な農地づくりに取り組む

 「宮崎畜産グループ」の創業は1990年。現在、代表取締役である近間伸一さんのお父様が設立し、今は伸一さんと妹の瑞代さんの二人で社を率いています。「父が34歳の時に起業し、子豚の販売や養豚を始めました。創業から5年ほど経った頃、堆肥を有効活用した付加価値のある野菜をつくろうということになり、そのタイミングで私も入社。園芸事業を拡大してきました」。養豚場は都城市内と鹿児島にあり、豚の生産と肥育、堆肥づくりを行っています。少しずつ広げてきた畑は20ha!スイートコーンのほか、ホウレンソウ、らっきょう、ブロッコリーなど、1年を通じて様々な作物を栽培しています。「長年、自社でつくった安心・安全な堆肥で美味しい野菜をつくる循環型農業に取り組んできました。化学肥料ばかり使っていると土が傷んでしまいますが、有機堆肥はミネラル分が豊富で土地を豊かにしてくれるんです。堆肥の質を上げるために、豚には黒麹菌入りの飼料を与えています。腸内環境が整っていい堆肥ができ、豚も健康になって一石二鳥です」。

 

選別された元気な苗だけを植え付け
極上のスイートコーンを生産

 「宮崎畜産グループ」がつくっている作物の中でも、ダントツの人気を誇っているのがスイートコーン「味来」です。なんとその糖度は16度以上!メロンよりも甘く、皮が薄くて生でも食べられるとあって2007年の販売開始以来、毎年予約だけで完売しています。「果汁滴り落ちる瑞々しくジューシーな美味しさと甘さがほかの品種との一番の違い。盆地である都城ならではの寒暖差も糖度を押し上げていると思います。また、うちでは畑に種を直播きせず、ハウスで苗を育て、元気な苗だけを選んで畑に植え付けます。その際も、風通しを良くして栄養豊かに育てるため、通常より面積当たりで植える本数を減らしているんですよ」。工夫を重ね、大切に育てられた「味来」の人気は毎年上昇していますが、自社生産の堆肥を使っているので、すぐに生産量を増やすことはできません。「リピートしてくださるお客様も多く、ありがたい限りなのですが、とうもろこし栽培のために養豚を拡大するというのは難しいんです。でも、お客様の期待に応えるべく、さらなる美味しさを求めてこれからも試行錯誤を重ねていきます」。弾けるように身が詰まった「味来」、ぜひ食べてみたいものです。

 

早朝4時30分からスタッフ総出で収穫。
お客様に喜んでもらえることがやりがいに

 「味来」の収穫は毎年6・7月のみ。この時期は園芸担当、養豚担当の枠を超え、全社員で収穫を行っています。「とうもろこしは夜に糖分を蓄えます。昼は蓄えた糖分をでんぷんに変えてしまうので、収穫は早朝に行うんです。全社員朝4時30分集合なのですが、みんな楽しみにしているみたいで、4時には多くの社員が集まってきます。作業自体は大変なのですが、この期間はみんなの口から〈きつい〉〈つらい〉という言葉が不思議と出ない。自分たちでつくったものを直接お客様に届けられるという嬉しさや高揚感がやりがいにつながっているのでしょうね」。鮮度が命!のとうもろこしはすぐにクール便で発送。「朝採り・当日出荷・クール便発送」が徹底されています。

 

農業の未来を見据え、
大きなやりがいを感じられる職場に

 昨今、農業人口の減少や高齢化などが問題となっていますが、「宮崎畜産グループ」には30代を中心とした若いスタッフが多く、職場は活気に満ちています。「長年に渡って信頼関係を培ってきた飼料メーカーや生産メーカーさんと最新情報を共有し、品質管理や作業効率の改善、商品開発に努めています。これからもみんなが働きやすい環境や、やりがいを感じられる職場づくりを進めたいですね。私には高校生の息子がいますが、次世代の子どもたちにとって魅力的に思えるような会社にしたいんです」。妹の瑞代さんも「私は以前、販売の仕事に携わっていましたが、“売る”より“つくる”に興味をもって家業を手伝うようになりました。前職は人間関係に気をつかうことも多かったのですが、今は毎日自然に癒されています。とうもろこしの直売を始めてからは〈美味しかったです!〉の声が本当に嬉しくて!昨年、クレームがゼロだったことは自信につながりました。これからもお客様に直接うちの作物を届けていきたいですね」と農業に大きなやりがいを感じています。

 今後はとうもろこし以外にオリジナル豚「ぱわーす豚(とん)」や、以前から好評だった枝豆の直売にも取り組んでいく予定だとか。都城から新たなブランド農産品が全国に届けられる日も近そうです。

 

 

<編集部コメント>

とうもろこしをスーパーでしか買ったことがなかった私。果実のように甘くジューシーな採れたての「味来」の話を聞いて、猛烈に食べたくなりました。「宮崎畜産グループ」のほかの野菜だってきっと美味しいに違いありません。直売を楽しみにしています!(N)

 

飼育期間中は無薬飼料を与えているので、健康で安心・安全な豚が育つ

 

広々としたとうもろこし畑。毎年約20万本が出荷されている

 

「あらゆる病原菌を持ち込まない、出さない」という考え方から養豚場では敷地に車が入ると車両を洗浄・消毒

 

持続的に発展できる地域農業の確立を目指して、日々活動している

 

健康的な土づくりから生まれる野菜は病気や害虫にも強く、味も濃厚

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