旨みたっぷり“はざまのきなこ豚”を社員一丸となり育てる「はざま牧場」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

旨みたっぷり“はざまのきなこ豚”を社員一丸となり育てる「はざま牧場」

 しっとりとやわらかく、旨みもたっぷり。しゃぶしゃぶやトンカツにもぴったりな「はざまのきなこ豚」は、地元九州をはじめ、関西、関東と全国各地で人気を集めるブランド豚です。そんな「はざまのきなこ豚」を育てているのは、今年で創業50周年を迎える「はざま牧場」。今では、自社の豚肉が全国でも知られるようになりましたが、現在に至るまでの道のりは、決して平坦ではなかったのだとか。現在、代表取締役社長を務める2代目・間 健二朗さんに、「はざま牧場」の歩みや、これからの畜産業への想いを伺いました。

 

社長に就任するも、3年後に辞任

「私が先代の父から社長業を引き継いだのが約8年前。ちょうど、宮崎県が口蹄疫に直面していた時期です。さらに翌年2011年には新燃岳の噴火と、辛いことが重なった時期でした。悪いことは続くんだな…と、絶望にも近い感情が湧いていました」と、間さんは社長就任当時を振り返ります。
 現在「はざま牧場」は、養豚事業がメインですが、その当時は和牛の飼育も行っており、口蹄疫の防疫作業に追われる日々。新燃岳の噴火では、野菜の栽培事業に降灰被害が出るなど、経営はさらにひっ迫…。こういった状況は、生産性はもちろん、社員のモチベーションの低下にも大きく影響しました。
「事業の見直し、スリム化が急務だと感じ、思い切って2013年に一度社長を辞任しました。社長のときは、経営的な対応に追われ、今、現場で何が問題なのかを体感できていなかったんです。そこで、もともと経験していた養豚事業の部長として陣頭指揮を執り、社長は外部から迎えて抜本的な改革を進めました」
 間さんの辞任後、取引先から新社長を迎え、人員削減を行うなど経営を再建。また、将来性を鑑みて「はざまのきなこ豚」をメイン事業に据える方向へ舵を切りました。「まず私は、豚舎をつぶさに見て回り、現場のスタッフと話をして、うちの養豚場の問題点を見つけることから始めました。現場のスタッフにしか思いつかないアイデアや課題を聞き出しては、修繕・改善したり、設備投資を行ったりと、スピード感を持った改革を意識しました」

 

社員のモチベーションを上げたい! ならば…

 先行投資として新たな設備など年間約2億円を投入した間さん。改革を進めていると、社員間の意見交換が活発になり、社員のみなさんの仕事に対する意識、表情もみるみる変化していったそうです。「設備投資などお金のかかることを、現場スタッフはどうしても進言しづらいもの。しかし、彼らの意見を吸い上げ、必要な部分は機械化し、効率性を上げることに努めました。すると、働く環境も少しずつ改善され、彼らの仕事へのモチベーションもグンと上がりました。現在、会社のことを我が事のように真剣に考え、行動してくれるみんなには、本当に頭が上がりません」

 

“記念日にきなこ豚”。地元で欠かせない豚肉に!

 今や年間出荷頭数が、約13万頭にも上る「はざまのきなこ豚」。およそ130人のスタッフの手により大切に育てられています。肥育の最大の特徴は、きなこを使ったオリジナルの飼料。大豆の持つ、植物性タンパク質と大豆油が、豚肉の肉質に上質な旨みを与えます。
「独自の飼料をメインに、生育日数によってエサを切り替えながら育てています。170日ほどで出荷するため、出荷前の50日前後できなこの飼料を与えていますが、これを与え過ぎると脂分が多すぎたり、逆に少ないと旨みが足りなかったり…と、その配合割合がかなり重要なんです」
 綿密な生育管理のもと育てられた「はざまのきなこ豚」は、程よく弾力のある肉質で、保水性が高くとてもジューシー。舌の上で脂がとろけます。その肉質のよさから、全国各地のスーパーをはじめ、地元の飲食店や東京の有名洋食店など、幅広く愛されるブランド豚へと成長しました。
「いつしか、年末年始や記念日など、家族みんなが集まる時は“はざまのきなこ豚じゃないと!”とお客様におっしゃっていただけるまでになりました。お子さんが帰省したらお鍋を囲んだり、大切な人に贈ったり…そんな風にお客様の日常にそっと華を添えられることが本当にうれしいですね」

 

経営も安定し、いよいよ社長復帰!

 作業効率が上がり、生産性も向上。2017年3月、間さんは代表取締役社長に復帰しました。その後も、海外の畜産先進国であるデンマークやオランダへ定期的に研修に行くなど常にアンテナを張り、そこで得たノウハウを経営や生産現場へと反映しています。
「畜産業は生きものを相手にしているため、休みがなく大変なイメージがあります。しかし、海外の養豚場では、機械化する部分と人手をかけている部分とをうまく分けてバランスをとっています。例えば、体力的に大変な豚舎の水洗い作業などを機械に任せてしまえば、労働環境の改善につながります。畜産業全体のイメージを一新し、若い担い手も増えれば、都城、ひいては全国の畜産業がもっと豊かになるはずです」
 間さんの社長就任から辞任、再就任と、約8年の間に会社としてのターニングポイントをいくつも迎えてきた「はざま牧場」。同じベクトルに向かい、社員一丸となった今、養豚業界からさらに注目を集めています。

 

 

<編集部コメント>

本社隣にある直売所「はざま牧場のお肉と野菜館」。取材時にもたくさんの地元の常連さんがお買い物中でした。口蹄疫の問題に直面していた頃、入口に車両の消毒検問を設けていたにもかかわらず、地元の方はお肉を買いに来てくれていたそうです。「辛い日々の中でも、うちにお肉を買いに来てくださるお客様が何よりの励みになりました」と間さん。一度舌で味わった「はざまのきなこ豚」のおいしさは、ほかでは代えがきかなかったのでしょう。(N.N)

 


「はざまのきなこ豚」は、外部でと畜後、骨抜きした正肉を仕入れて「はざま牧場のお肉と野菜館」で販売

 


「はざま牧場のお肉と野菜館」の店頭には、調理方法に合わせてさまざまな部位が並びます。そのお肉に適した調理法のアドバイスも

 


養豚事業から排泄される原料を堆肥化したものを、地元契約農家に提供しています

 


牧場の入口には豚のオブジェが鎮座。後ろには、美しい霧島連山がはっきりと見えます

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