都城産の絶品鶏肉を炭火焼で。女将さんの温かなおもてなしも魅力の「鶏処きじや」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

都城産の絶品鶏肉を炭火焼で。女将さんの温かなおもてなしも魅力の「鶏処きじや」

 都城一の繁華街、牟田町(通称:むたまち)にある鶏炭火焼の店「鶏処きじや」(以下:きじや)は都城産の赤鶏や地頭鶏(じとっこ)の炭火焼をメインに、バラエティ豊かなメニューを楽しめる居酒屋です。店を営んでいるのは、この店を始めるまで飲食店で働いた経験がなかったという財部(たからべ)智子さん。ある日突然店を始めることになったため、開店当初は戸惑いも多かったという財部さんですが、7年経った今ではすっかりお店の顔に。地元客はもちろん、遠来のビジネスマンからも親しまれるまでにこの店を成長させました。

 

お母様から声をかけられ
学校事務職から店のオーナーへ

 学校で事務の仕事に就いていた財部さん。まさか自分が飲食店を始めるとは夢にも思っていなかったそうです。「ある日、不動産業を営む母から〈知り合いのお店を譲り受けることになったので、あなたやってみない?〉と言われたんです。私にとっては青天の霹靂でしたが、信頼する母が言うなら思い切ってチャレンジしてみようかと思いました。半ば言われるがままにという感じもあったのですが(笑)」。

 前の店のオーナーと料理長・松田真一さんを雇用する形でスタートした「きじや」。はじめての飲食業で不安いっぱいの財部さんがまず声をかけたのは、幼なじみの山内智子さんでした。「山内さんとは気心が知れた仲。彼女の実家が喫茶店だったので、飲食経験もありました。しかも、ちょうど彼女の子育てがひと段落したタイミングだったので、〈お願い!手伝って〜!〉ときてもらうことになりました」。こうして、頼れる助っ人一人目が決定!その後、甥の税田泰弘さんや、同級生の小林祐子さんなど、財部さんが信頼できるスタッフが集まっていきました。

 

一歩一歩成長しながら、
お客様の信頼を獲得

 開店当初は生ビールの注ぎ方もわからなかった財部さん。「一年くらいは何がなんだかわからないままの日々でした(笑)。山内さんは生ビールのジョッキを何杯も持って運んでいくのに、私は注ぎ方すらマスターできなかったし、接客だってぎこちなくて…。覚えることばかりで毎日があっという間に過ぎていきました」。皆が成長した1年後には前オーナーも辞めて新体制に。徐々にお客様も増え、経営も安定していきました。「内心、酔ったお客様から絡まれたりしないか?と心配していましたが、ほとんどありませんでした。幸いなことにうちはお客様の年齢層が少し高めで、飲み慣れた方が多いんです。リピーターも多くて、接待で使っていただくことも。本当にありがたいです」。稀に嫌な態度を取られることがあっても、すぐに忘れてしまうという財部さん。彼女の大らかな性格もこの店の魅力です。

 

取引先の廃業できじ肉が扱えないように。
都城産「赤鶏」と「地頭鶏」に賭ける

 もともと「きじや」はその名の通りきじ肉を扱う店でした。しかし、今年に入り、長年取引をしてきたきじ肉の生産者が廃業することに。「きじ肉を目当てに遠くから来てくださるお客様もいらっしゃったので、なんとかならないかと他の生産者さんも探してみたのですが、廃業されたところも多く、見つかっても値段がとても高かったりしたので、諦めざるを得ませんでした。若鶏が約1ヶ月程度で出荷できるのに対し、きじは7〜8ヶ月かかる。捌(さば)くのも手間暇かかって、熟練の方でも1日に10羽くらいしかできません。本当に残念でしたが、これも時代の流れなのかなと。それで今後は都城が誇る〈赤鶏〉と〈地頭鶏〉の2種をメインにしていくことに決めました。きじ肉の取り扱いはないのですが、屋号は親しまれてきた〈きじや〉のままにしておこうと思います」。歯応えがしっかりとした〈赤鶏〉、柔らかめの〈地頭鶏〉、噛めば噛むほど濃厚な旨味が感じられる2種の絶品鶏はすでにお客様に大好評となっています。

 

コロナ禍で工房を建て
積極的に商品開発!

 コロナ流行で休業を余儀なくされた際、財部さんはテイクアウトの商品を開発すべく、自宅駐車場内に工房を建てました。「ピンチをチャンスに変えるよう!と食肉加工の許可を取得して商品開発をはじめました。最初はテイクアウト目的でしたがご好評をいただいたので、ふるさと納税にも参加しました」。現在「きじや」から返礼品として提供されているのが「赤鶏と若鶏の食べ比べセット」。タレ漬けの赤鶏や塩にんにく味の若鶏など、バラエティ豊かな鶏肉が入っています。「お店でもオリジナルの塩にんにく味が好評なので、これからはこのタレを使った他の商品や照り焼きもつくっていきたいですね。都城の鶏は本当に美味しいので、いい商品がつくれると思います」。右も左もわからず飲食業に飛び込んだという財部さんですが、今ではすっかりこの道のプロに!財部さんが次にどんなメニューを開発するのか、目が離せません。

 

 

<編集部コメント>

財部さんの穏やかで上品な雰囲気に包まれた取材でした。柔らかな笑顔に癒されるお客様が多いのも納得です(N)

 

数量限定となっている鶏の「お刺身」。左から砂ずり・ムネ・地頭鶏タタキ・レバー・ササミ

 

「きじや」の看板娘3人組。左から小林さん、財部さん、山内さん。「いつも笑顔の接客を心がけています」と財部さん

 

霧島山麓の豊かな自然の中で、のびのびと育てられた「赤鶏」はしっかりとした歯応えと濃厚な旨味が特徴

 

厨房を仕切る料理長の松田真一さん。鶏料理以外の一品料理も得意でメニューはバラエティ豊か

 

財部さんの甥、税田泰弘さんも料理を担当。入店当時は大学生だったが、今ではすっかり頼れるスタッフに成長

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