知る人ぞ知る名菓がここに。「和洋菓子のコジマヤ」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

知る人ぞ知る名菓がここに。「和洋菓子のコジマヤ」

一見、町のお菓子屋さん。しかし、実は創業明治32年!和洋菓子の「コジマヤ」は今年で120周年を迎える老舗です。天皇陛下の宮崎御行幸の際には、昭和10年と48年の二度にわたってカステラを献上。今も当時と変わらぬ味を守り続けています。その暖簾を守っているのが四代目・平岩良章さんと良介さん親子。父は洋菓子、息子は和菓子と、それぞれに道を極めながら、地元に密着したお菓子づくりに励んでいます。今回は五代目・平岩良介さんにその歩みやこだわりについてうかがいました。

 

経営者が変わっても敬意を表し、店名を守る

 店名は「コジマヤ」なのにオーナーの名前は平岩さん。なぜ?素朴な疑問をぶつけてみました。「創業地は鹿児島県鹿屋市なんです。曾祖父が和菓子職人として弟子入りしたお店の名前が「コジマヤ」で、店を営む小島家に後継者がいなかったことから店を貰い受けることになったと聞いています。戦争をきっかけに都城に移転した後も、お世話になった「コジマヤ」の名を残しつつ、代々平岩家が伝統の味を受け継いできました」と平岩さん。なんとも律儀で真摯な平岩家の精神が伝わってきます。「とはいえ、両親から家業を継げと言われたことは一度もなかったんですよ。でも、導かれるかのように、自然とこの道を選んでいました、笑。父は洋菓子出身だったので、洋菓子は父から学べばいいと考え、自分は和菓子を学ぶべく、22歳から宮崎市内で修業しました」。

 

専用窯で焼き上げる唯一無二の
「昭和天皇御献上カステラ」

 ふるさと納税の返礼品として大人気の「カステラ」。店には平岩さん親子以外の職人さんもいるものの、「カステラ」を焼くことができるのは平岩家だけ。一子相伝の技が受け継がれています。「特殊な窯を使っているので、焼き方が本当に難しく、父の味に近づくまで5年かかりました」と平岩さん。気になるその窯を見せていただくと、通常の窯の2〜3倍の大きさはあろうかという、巨大なカステラ専用窯が厨房に鎮座していました。「40〜50年前に導入されたらしいのですが、今やメンテナンスができる方が福岡にひとりだけという状況なので大切に使っています。カステラのレシピは昔と同じなのですが、熱の逃し方が難しい。毎日焼き上げますが、その1時間半は窯につきっきりです」。天皇陛下もお召し上がりになり、気に入られたというそのお味は、国産の小麦粉、都城産のブランド卵「めぐみのたまご」、米飴の風味と甘みがひとつになり、しっとりとした口あたり。注文が殺到し、生産が追いつかないほど人気となっているのも納得です。

 

全国から買いに訪れるファンも!
「天然自然薯(じねんじょ)かるかん」

 カステラ同様、「コジマヤ」でしか出会えない逸品のひとつが「自然薯(じねんじょ)かるかん」です。軽羹とは、かるかん粉(米粉の一種)と山芋などを使って蒸しあげた南九州の名菓。九州で軽羹といえば“純白”のイメージですが、「コジマヤ」の軽羹は薄茶色。これは材料に都城産の天然自然薯(じねんじょ)を使っているから。しかも20本に1本ほどの割合でしか採れない極上品だけしか使わないというこだわりぶりです。「うちで使う自然薯(じねんじょ)は摺ったものが入った器をひっくり返しても、中身が落ちないほど粘りや風味が強く、昔は調理しにくいと言われていたそうです。しかし、祖母が“素材にこだわったものを作りたい”と曾祖父の反対を押し切って自然薯(じねんじょ)軽羹を開発。すぐには受け入れられなかったものの、徐々にお客様が自然薯(じねんじょ)軽羹しか買わなくなったので、白い軽羹をつくるのをやめたと聞いています」。口にすると、そのしっとり感、風味は別格!切ってみると粘りの強さがわかります。軽羹は棹物のほか、小分けされたもの、餡入りの饅頭なども販売。全国の軽羹ファンがわざわざ買いに訪れるほど、通の間では逸品として知られており、今年2月からは東京駅でも販売されています。

 

都城の新しい名菓をつくりたい

 伝統の味を守りつつ、新しいことへの挑戦も積極的な平岩さん。「今、都城の企業とコラボして、砂糖を使わないグルテンフリーのお菓子を計画中です。今後も地元のみなさんと協力しながら都城の名菓を増やしていきたいですね。また、技術力はもちろん、向上心や商品にかける情熱と愛情など、まだまだかなわないと感じる父から、洋菓子のこと、経営のことなどもしっかり学びたいと思っています。やりたいことだらけで、24時間じゃ足りないくらい!」。黙々と仕事に取り組む寡黙なお父様も「息子は自分にはできないことも積極的に取り組んでいて頼もしいですね」と五代目を温かく見守っている様子。親子が互いを認め合いながら、まっすぐにお菓子づくりに勤しむ「コジマヤ」。次はどんなお菓子が誕生するのか、目が離せません!

 

 

<編集部コメント>

店頭には多種多彩なお菓子が並び、あれもこれも!と購入したくなるものばかり。「天然自然薯(じねんじょ)かるかん」や「カステラ」も絶品でしたが、個人的には「いりこ餅」もヒット!香ばしさがたまりませんでした。いずれも他では出会えないものばかり。都城名菓、おそるべし!です。(N)

 


自然薯(じねんじょ)かるかんに餡を入れた、かるかんまんじゅう。じわじわと人気となっているのが天然自然薯(じねんじょ)の「驚異の粘り」、逆さにしても「落ちない」という特徴を受験とかけた「合格うかるかん」。ナイスなネーミングです!

 


ふるさと納税の返礼品になっている「昭和天皇御献上カステラ」。生地のしっとり感、風味の良さにリピーターも多々

 


洋菓子、和菓子ともに多彩なラインナップ。購入したお菓子をいただくことができるカフェスペースもあります

 


都城茶を使ったお茶大福「至福」は五代目が考案。地元で愛される「大石製茶園」の「あさのか」という有機栽培で育てた品種のお茶を使用し、一番茶のひき茶が餅にも餡にも入っています

 


ふるさと納税返礼品のカステラは連日発送で大忙し!「専用窯で1日1回しか焼けないため、お待ちいただいている状況です。心を込めて焼きますので、しばらくお待ちください!」と平岩さん

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