安全で美味しい「みやざき地頭鶏(じとっこ)」を届ける「かねまる地頭鶏農場」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

安全で美味しい「みやざき地頭鶏(じとっこ)」を届ける「かねまる地頭鶏農場」

 霧島山麓一帯で古くから飼われていた在来種「地頭鶏(じとっこ)」をルーツに、宮崎県が食肉用として長い年月をかけて改良を重ねたブランド鶏「みやざき地頭鶏」。その良質な肉質は、「名古屋コーチン」や「比内地鶏」、「天草大王」などと並び、全国で高い評価を受けています。「かねまる地頭鶏農場」は、霧島連山を見上げる雄大な自然の中で「みやざき地頭鶏」の飼育から販売までを一貫管理。「安全で鮮度の高い鶏肉を届けたい」という代表の金丸正広さん。そのこだわりの飼育法や処理法を伺いました。

 

厳しい条件をクリアし
飼育農場に

 金丸さんの「みやざき地頭鶏」との出会いは、友人宅でのバーベキューだったとか。「初めて‶みやざき地頭鶏"を食べて、なんて美味しい鶏肉なんだろうと感動しました。適度に弾力があるのに軟らかいし、肉の味が濃いんです。是非これを育てて売りたい!と思ったのが養鶏場を作ることのきっかけです」。それを機に、代々営んできた黒豚の養豚業から「みやざき地頭鶏」の養鶏業へと転業することを決意しました。

 とはいえ、「みやざき地頭鶏」を飼育・販売するには、「良好な環境が整っていること」、「卸先が安定していること」など県が定める厳しい審査が待っていました。養鶏場を営むにはかなり高いハードルをクリアしなければなりません。当初、鶏の育て方や捌き方などを全く知らなかった金丸さんは、養鶏場を営む友人にお願いして1年間養鶏を学ばせてもらうことに。それと並行して養豚場の一部に養鶏場を作ったり、販路を開拓したり、約2年の準備期間を経て2012年に「みやざき地頭鶏」の養鶏場としての認可を受けます。ところが、最初に用意した規模では月々200羽の雛しか飼育が許されなかったため、養豚場と兼業しながら実績を積み、敷地を広げて、3~4年後、ようやく月々1000羽の雛を育てられるようになりました。以降、養鶏一本に絞ることになったそうです。

 

エサにこだわり
コクや旨味をアップ!

 「みやざき地頭鶏」は、美味しさを保つための厳しい飼育基準も設けられています。良質な鶏を育てるにはストレスフリーな環境が必要不可欠で、「平飼いであること」、「飼育密度が1㎡あたり10羽以下であること」、「飼育期間がオス120日、メス150日であること」などが定められています。なんと、飼育期間はスーパーなどに並ぶ一般的なブロイラーの約3倍!

 さらに金丸さんはエサにもこだわります。宮崎県ナンバーワンの豚を育てる「観音池ポーク」の馬場さんのアドバイスを受け、「みやざき地頭鶏」専用に開発された指定の配合飼料に加え、独自に「ネッカリッチ」や「笹サイレージ」を配合。「ネッカリッチ」とは、木炭の粉末や木酢液などをミックスした飼料で、“炭”の持つ抗菌作用で病気予防やストレスへの抵抗力アップ、肉質改善などの影響があることが証明されています。また、竹笹を粉砕し発酵させた「笹サイレージ」は、牛や豚に使われる飼料で、肉質の旨みが向上することが報告されています。鶏農家での導入は金丸さんが初めてで、「笹サイレージ」を与え始めて肉にコクや旨みをより感じられるようになったそうです。

 

徹底した衛生管理で
新鮮な肉を届ける

 自社で処理施設を持ち、朝捌いた鶏を昼には配送するので、通常だと九州や西日本なら翌日、東日本へも2日後には到着。足がはやい鶏肉だからこそ、鮮度の高さには徹底してこだわっています。また、金丸さんは独自で改良した「外はぎ方式」という処理方法を採用。鶏をつるして外側から肉をはぎ、最後に内蔵を取り出すこの方法は、菌が付きやすいといわれる内臓に触れずに処理できるので、安全性が高いといわれています。残った内臓やガラも、徹底的に滅菌してから処理することで、鶏をまるごと安全にいただくことができます。

 「外はぎ方式のつるし切りにはそれなりのスペースが必要なので、大型の処理施設ではあまり行われていません。私はすべての処理をひとりで行っていて、小さなスペースでも作業が可能なので、安全性を高めるためにもこの方式を採用しています。包装する場所も、捌くところとは完全に分け、菌に触れないよう工夫しています」。徹底した安全管理のもと、捌いてすぐに真空パックに。しかも、その日の注文分だけしか処理しないので、どれも鮮度抜群です。

 

たゆまぬ努力で
上質な鶏肉を提供

 これまで、飲食店への卸売りが中心で、小売りをしてこなかった「かねまる地頭鶏農場」ですが、2020年3月より小売りを開始。「コロナの影響で取引先の飲食店が次々と休業するなか、育てていた鶏がどんどん成長し、どうしようもない状況になったんです。家で毎日鶏料理を食べてもとても追いつかない(苦笑)。困っていた時、PR会社の方と知り合って、SNSにアップしてもらったところ、2時間で1000セットが完売!ものすごい反響だったので、びっくりしました。全国からたくさんの方々が応援してくださって、なんとかピンチを脱することができました」。

 ふるさと納税の返礼品である「みやざき地頭鶏 鶏1羽まるごとセット」は、コロナをきっかけに商品化した家庭向けの商品です。「モモやムネ、手羽先など、部位によって美味しさが違うので、まるごとを味わって欲しくてこのセットを作りました。脂やスジもきれいに取り除いているので、ご家庭でも調理しやすいと思います」。

 このほか、モモとムネだけのセットや、あけてすぐに食べられる「炭火焼き」なども販売。「地鶏といえば“硬い”というイメージを持たれているようですが、「みやざき地頭鶏」は弾力はあるけど決して硬くなく、むしろ軟らかい。とても旨みの強い鶏なので、是非一度まるごと味わってみてください」。

 

 

<編集部コメント>

養鶏場も処理場も、霧島連山を望むとても気持ちのいい場所に立っていました。こんな好環境でのびのびと育った鶏が美味しいのは納得でした。(編集部T)

 

普段は金丸さんひとりで作業していますが、忙しいときは、お母様や妹さんが梱包の手伝いをしてくれるのだとか

 

「みやざき地頭鶏 鶏1羽まるごとセット」。モモは焼いて、ムネはチキン南蛮に、内臓は煮つけ、ガラはスープなど、レシピのアイデアも膨らみます

 

高千穂峰が見える場所に立つ処理場。現地でも販売していますが、購入の場合は事前に連絡を

 

かつて地域の地頭に献上されたことから「地頭鶏」と呼ばれるように。格別の旨さを現代に甦らせようと10数年かけて改良されました

 

朝は処理作業、昼からは鶏の世話と、毎日ひとりでフル稼働の金丸さん

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