生産者の強みを構築し、販路を開拓。地元企業を応援する「都城圏域地場産業振興センター」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

生産者の強みを構築し、販路を開拓。地元企業を応援する「都城圏域地場産業振興センター」

 国道10号沿い、バルーンの看板が出迎えてくれる「道の駅 都城」。都城を訪れたことがある人は誰もが一度は立ち寄った経験があるのではないでしょうか。店内には都城圏域の農畜産物や加工品、工芸品などが大充実!街の魅力を県内外に発信し続けています。「一般財団法人都城圏域地場産業振興センター」が運営する「道の駅 都城」は、2001(平成13)年11月にオープンしてから、今年で20周年の節目を迎えます。駅長兼「一般財団法人都城圏域地場産業振興センター」事務局長の德永貢(みつぐ)さんに、去年より話題沸騰中の「ディップソース」、さらには次なる10年に向けた展望についてじっくりお話を聞いてきました。

 

「道の駅 都城」の始まりは
建物一角に設けた直売所

 都城市および三股町を含む都城圏域の特産品を扱う「道の駅 都城」。現在、加入事業者は約400社、取り扱う商品数は約2500アイテムにも上ります。都城が誇る肉や焼酎はもちろん、季節を映し出した野菜や果物、そのほか多彩な銘菓や工芸品なども並び、訪れる度に楽しい発見がたくさん。年間約30万人が訪れ、県外の観光客はもちろん、地元のリピーターが多いのも頷けます。この豊富なラインナップの理由を德永さんに伺うと、「一般財団法人都城圏域地場産業振興センターで培ったノウハウと事業者の方とのコネクション、さらにスタッフの努力の賜物だと思います」と自信を覗かせます。

 「都城市と三股町、地場産業界が一体となり、一般財団法人都城圏域地場産業振興センターを設立したのが約40年前です。センター設立後、建物の一角に直売所を設け、地元の採れたて野菜や加工品を長い間販売していました。徐々に地元の生産者のみなさんと結びつきも強くなり、さらに広くPRをして都城を盛り上げていきたいという気持ちが高まってきたんです。しかし、当時は建物の一角で、しかも国道沿いから道を1本入った場所で販売していたため、直売所自体の知名度が低いのがネックでした。そこで、思い切って道の駅登録に乗り出すことになったんです」。その後、アクセスがいい国道10号線沿いへ場所を移し、「道の駅 都城」をオープン。宮崎県内では9番目の道の駅の登録となりました。

 

メーカーの垣根を越え
お客様の“欲しい”に応える

 道の駅に登録後、売り場面積を拡張したため、野菜や加工品のほか、肉類も取り扱うようになり、その品揃えは何倍にも増大。現在も、スタッフが「良い商品だからうちでも扱いたい!」と生産者に道の駅での販売を提案し、新たに取り扱いがスタートすることもあるそうです。「スタッフのみんなはプライベートでも常にアンテナを張り、『あの角に新しいお店が出来ていたよ』『あの店の新商品がすごく美味しかった』など、自発的に情報交換を行っています。行政では、担当者が数年単位で異動するため、情報の蓄積や関係性の構築がなかなか難しい場合もある。でも、私たち一般財団法人都城圏域地場産業振興センターは、生産者と互いに顔が見える関係を築き、その生産者の過去も現在も未来も追いかけています。膨大なデータベースがあるんです」と德永さん。

 その情報網を武器に、都城圏域の名産品を扱う“セレクトショップ”という立ち位置だからこそ可能な、詰め合わせサービスも行っています。その窓口業務を担当する事務局スタッフの元明(がんみょう)加奈子さんは、「都城の味をずっと変わらずお客様に楽しんでいただきたいという思いから始まりました。『あくまき』や『高麗菓子(これがし)』、『いりこ餅』などさまざまな郷土の銘菓も、メーカーの垣根を越えて詰め合わせできますし、『やわらかい食感が好き』と聞けば、ご希望に合わせてセレクト。お電話でお受けし、予算に合わせてお詰めして発送しています」と語ります。

 一種の通信販売の形でお客様の“欲しい”にお応えするほか、店舗でもお客様のご要望に合わせて商品の提案を行なっており、“スタッフ=コンシェルジュ”のようなきめ細かな対応が地元でも評判です。そのおもてなしが評価され、2017(平成29)年度の日本自動車連盟(JAF)主催「イチオシ道の駅グランプリ」では、九州・沖縄総合第1位を獲得! アンケートでは、「スタッフの対応が丁寧でよかった」という声が多く寄せられたそうです。

 

爆発的ヒットを飛ばした
都城発ディップソース

 「道の駅 都城」の歴代売り上げトップの商品について伺うと、「間違いなく、地鶏の炭火焼ですね。うちでは10社近くの商品を取り揃えていますが、それぞれに食感や味付けも全く違う。みなさん各々に好みがあり、県外の方への贈り物にも人気です」と德永さん。さらに記憶に新しいのが、昨夏テレビで取り上げられ、爆発的ヒットを飛ばしたディップソース。なかでも「生タルタルソース」は、テレビ放映翌日から問い合わせの電話が鳴り止まず、店舗でまとめ買いする人が続出!店頭から一瞬にして無くなったそうです。「この時はあまりにも一瞬の出来事で本当に驚きました(笑)。どうにか在庫を確保しようと、業務用の商品を手配して陳列。コロナ禍で飲食店用の商品の在庫が余っていたため、メーカーにとっても万々歳の結果でした」。

 そんな人気商品「生タルタルソース」に加え、「平兵衛酢(へべす)酢みそ」「にんじんドレッシング」「完熟トマトみそ」「まんま泥棒」「柚子胡椒」の全6種を厳選した「ディップ王国宮崎の都城セット」が、ふるさと納税の返礼品として昨年より登場しています。「テレビ放映後、すぐにこの詰め合わせをつくろうとチームで動き出しました。大人も子供も楽しめ、素材をそのままディップして使うだけではなく、調理アレンジが効く商品をセレクトしました」と、この「ディップ王国宮崎の都城セット」を担当した事務局スタッフの東郷沙季さん。食べる楽しさ、料理するワクワク感をくれる詰め合わせは、私たちの食卓に新しい風を吹き込んでくれそうです。

 

令和5年に控えたリニューアルで
目指すは日本一の道の駅!

 「一般財団法人都城圏域地場産業振興センターの仕事は地元の事業者の販路を開拓し、新たな可能性を一緒に探っていくこと。その結果、都城を訪れる人が増えたり、地元の雇用が増えたりしたら、これ以上嬉しいことはありません。これからも都城圏域の企業を応援し続けていきたいですね」と語る德永さん。2019(令和元)年度には、地方創生の核となる優れた企画を選定、今後の重点支援で効果的な取組が期待できると国土交通省が定めた、“重点”道の駅に選定されました。さらには、2023(令和5)年4月オープンに向け、「道の駅 都城」の大々的なリニューアル計画も進行しています。「新しい道の駅のターゲット層は、30代の家族連れ。子ども遊具広場を新設し、屋外でも天候に関係なく遊べて、誰もがのびのびと寛げる活気のある空間に生まれ変わります。売り場面積も今の倍以上に。そして、近い将来ここでしか買えないPB(プライベートブランド)商品の開発にも取り組んでいきたいですね。“日本一の道の駅”を目指していきます」と、次なる10年に向けて意気込みを語ってくれました。

 約2年後、さらなる魅力を携えて生まれ変わる「道の駅 都城」。地元の期待と信頼を背負い、情報発信基地としてますます存在感を示していくでしょう。ここ「道の駅 都城」が、旅の目的地になる日も近いかもしれません。

 

 

<編集部コメント>

スタッフのみなさんから、「都城をもっと元気にしたい」「都城の魅力を多くの人に伝えたい」という熱く、純粋な思いがビシビシと伝わってきました。約2年後に控えた大幅リニューアルを受け、さらにパワーアップした「道の駅 都城」に足を運ぶのが今から楽しみでなりません(N)

 

「一般財団法人都城圏域地場産業振興センター」などの建物の跡地にできる、新生「道の駅 都城」の完成予想図。2023(令和5)年のオープンまでは現在の場所で通常営業を行う

 

「ディップ王国宮崎の都城セット」の開発チームの元明加奈子(右)さんと東郷沙季さん。「料理のアレンジもぜひ楽しんでください」

 

都城が誇る牛、豚、鶏など様々な商品の魅力を伝える、販売企画担当の東郷さん

 

「道の駅 都城」の地鶏の炭火焼コーナー。味わいや歯応えなどが異なる多彩なラインナップのため、選ぶ際にはぜひスタッフにご相談を

 

「道の駅」の広々とした店内には、旬の野菜や果物も並ぶため、地元客も多い。道の駅では珍しく、ポイントカードも発行

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