スタッフに裁量を与え 繁盛店をクリエイト「C&Cカンパニー」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

スタッフに裁量を与え 繁盛店をクリエイト「C&Cカンパニー」

都城市中心地でひときわ目を引く「都城市立図書館(Mallmallマルマル)」。2018年にリニューアルし、洗練された空間が話題となりました。そんな図書館の真横にオシャレな飲食店が集まる「マルヨコブリッジビル」があります。ここにはカフェやステーキレストランなど4店舗が入店。そのすべてを手がけているのが、市内で数々の人気飲食店を営む「C&Cカンパニー」です。今回は創業当初から会社を支えてきた「黒髭珈琲」と「LION CAKE」責任者の田中悠衣さんと、広報担当の樋口勇太さん、そして取材後半戦に飛び入り参加となった社長の下田代祐樹さんに繁盛店の秘密を伺いました。

 

ひとりひとりの
やり甲斐が
会社を成長させる

 今回、取材場所となったのは、「マルヨコブリッジビル」1階にあるカフェ「黒髭珈琲」。ケーキ工房「LION CAKE」を併設し、スイーツを求める人、カフェでおしゃべりを楽しむ人など、多くの人で賑わっています。「もともと社長と私はカフェレストランの上司と部下だったんです。社長が25歳の時に会社を立ち上げ、この人面白そうだからついていこう!と入社しました。社長は自分が正しいと思ったら、周囲と足並みが揃わなくても突き進んでいく人。無謀!と思う時もありますが、経営はすごくしっかりしていて信頼しています。私は新しいお店ができると、そこに行って軌道に乗せる!というのがミッション。大変ですが、店の方針は店長が決められるのでやり甲斐がありますよ」と田中さん。「デザインの仕事がしたくて印刷会社で働いていたのですが、社内デザイナーとしてやってみないか?と社長に誘われて転職しました。お店のロゴ、ポスター、メニュー表など制作物を任せてもらえますし、お客様の反応がダイレクトに感じられるのが嬉しいですね」と樋口さん。「C&Cカンパニー」は、日々やり甲斐を感じて働くスタッフによって、成長し続けているようです。

 

あえてバリエーションをつくらず
ひとつのメニューを徹底して極める!

 「C&Cカンパニー」が提供しているふるさと納税返礼品の中でも一番人気となっているのがシフォンケーキ。田中さんが毎日焼き上げ、「LION CAKE」でも大人気となっている名物メニューです。「シフォンケーキを焼くのが大好きなんです!ベーキングパウダーなしに、卵の力だけでこんなに膨らむってすごいですよね。その日の気温、メレンゲの状態で仕上がりも変わる繊細なスイーツなので、私なりに研究に研究を重ねて、レシピを作り上げました」と田中さん。実際に口にしてみるとふわふわなのに、とにかくしっとり!「毎日焼きたてを急速冷凍してお送りしています。チョコが入ったマーブルはお店でも出していない“ふるさと納税返礼品限定商品”なんですよ」。また、無添加で具材たっぷりのドレッシングや、3年かけて練乳シロップを開発した南九州名物の氷菓「白熊」など、こだわりの商品が返礼品として提供されています。「他の味のドレッシングつくらないの?と言われますが、あえて一種にしています。“このドレッシングがこの店の味”というのをしっかりお客様に定着させたいです。シフォンケーキの種類を増やさないのもその理由です」と田中さん。シンプルを極め、店の味を定着させるというのも戦略のひとつのようです。

 

信頼すること、任せること。
そこにかけがえのない学びが生まれる

 店長としてお店をマネジメントしながら、スイーツも作り、接客もこなす田中さん。全店舗のツールの制作や広報業務、ふるさと納税返礼品の発送も一手に引き受ける樋口さん。おふたりとも超多忙ですが、会社を辞めたいと思ったことは一度もないとか。「うちの会社はやる気さえあれば、自分がやりたいことを実現できる。私もプリンを出したくて、試作品をつくって提案したら即実現しました。その分、いいことも悪いことも自己責任。ここは会社というより、自分のやりたいことを実現できるステージだと捉えています」と田中さん。樋口さんも「辞めたいと思ったことはないですね。スタッフの雰囲気も良くて毎日楽しく仕事ができています」とのこと。そんな話をしているところに下田代社長(↓写真)が登場!“スタッフの自主性を重んじる”その理由をうかがってみました。「昔は色々とスタッフに指示をしていましたが、あまりいい結果にならなくて(笑)。それよりみんなを信頼して任せた方がお互いに楽しいじゃないですか。たとえそれが失敗に終わったとしても、自分が招いたことなので、何が原因なのか“学び”が残りますよね。そこが大事かと」。信頼し、育て、待つこと…、スタッフへの愛情が伝わってきます。

 

出店はまず立地ありき。
そこから業態を考える。

下田代社長は今も現場で料理をつくり、接客も行なっているそう。「現場を離れた時期もあったのですが、そうなるといいことも悪いことも見えてこない。ある店で、料理の提供までに時間がかかる、というクレームがあったのですが、現場に入ってみるとメニューの数が多すぎるのが原因だったんですね。じゃあ、少し減らそう!とすぐ手が打てる。現場にいるからこそできることでしょ?」。この対応の早さが顧客を離れさせない理由のひとつなのかもしれません。また、お店の出店に関しても独自のセオリーを貫いています。「うちの店づくりは、次はこういうお店がしたいから場所を探そう!というスタイルではなく、まず“立地ありき”なんです。ここってこういう場所だから、みんなこんなお店が欲しいんじゃないかな?というのを考え、業態を決めてから中身を詰めていきます。今回の複合ビルは飲食店がたくさんある場所でもないし、店の前に駐車場をつくれないこともあって、スタッフからは反対の声もありましたが、町の人が図書館に来て、“あのビルに行けば、ちょっとお茶もできるし、しっかり食事もできる”と使い勝手のよい存在になれるんじゃないかと考えました。まずは各店を繁盛させることが第一ですが、その結果、中心街の活性化につながっていけば嬉しいですね」。元気なお店が街の元気を引き寄せる…「C&Cカンパニー」が目指す方向性を垣間見ました。

 

 

<編集部コメント>

取材当日「黒髭珈琲」はお茶を楽しむママたちで大賑わい。子どもたちもキッズスペースで遊んでいました。都城では店の前に駐車場があるのはある程度当たり前、隣に立体駐車場があっても面倒に感じる人が多いと聞いていましたが、いいお店には駐車場がなくても人が集うというのを目の当たりにしました(N)

 


「黒髭珈琲」にはテラス席も。ペット同伴可で、お散歩途中に立ち寄りやすいと人気です。2階には同系列の「GOLDステーキ」「地鶏・雉・炭火焼たしろ屋」も

 


ふるさと納税返礼品としても人気の「王様のドレッシング」。系列店「王様のレストラン」のサラダに使われているもので、お客様からの要望により商品化されたのだとか。玉ねぎと人参がたっぷりと使われ、酸味も控えめ

 


「LION CAKE」では、誕生日など記念日ケーキのオーダーも可能。取材当日も受け取りのお客様が来店していました

 


こちらも人気のプリン。カラメルソースではなく、エスプレッソをかけていただきます。ほろ苦い大人味!

 


もちろんコーヒーにはこだわりが。バリスタの手の動きをデジタル化したコーヒーマシンがあるのは宮崎ではここだけ。また、ビールのような滑らかで弾力のある泡が特徴のアイスブリュードコーヒーも好評で遠くからわざわざ飲みにくる人もいるのだとか

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