平均糖度20度超えの甘~い金柑で全国のファンを魅了「内山金柑園」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

平均糖度20度超えの甘~い金柑で全国のファンを魅了「内山金柑園」

 皮ごと食べられる甘くてジューシーな「完熟きんかん たまたま」で知られ、金柑生産量日本一を誇る宮崎県。都城市内にある「内山金柑園」でも内山良平さん・渚さん夫妻がこだわりの金柑を生産しています。驚くべきは生産量のほぼ100%を“直売”していること。毎年1月末~4月頭までの出荷時期にはハウス内にある直売所が大賑わい!全国各地からの注文も殺到しています。その人気の魅力はやはり“甘さ”。「完熟きんかん たまたま」が糖度16度以上(完熟マンゴーと同じ基準)2Lサイズ以上と規定されているのに対し、内山さんの「宮崎県産完熟きんかん」は平均糖度20度、サイズも大きいものだと小みかんほどになるのだとか。リピーターになる人も多い「内山金柑園」の金柑、来年の出荷が待ち望まれます。

 

都城の豊かさに気づいて帰郷。
パートナーとも出会い、
ふたりで金柑づくりに励む日々

 高校卒業後、農林水産省に入省し、九州各地を3年毎に転勤しながら働いていた内山さん。ご両親が金柑の生産を始めたことをきっかけに都城に帰郷しました。「うちは祖父の代からたばこ農家だったのですが、たばこ葉の価格が徐々に下がってきて、両親も何か違うものを手掛けたいと考えていました。ちょうどその頃、親戚がつくった金柑を食べ、あまりの美味しさに衝撃を受けて〈うちでも挑戦してみよう!〉と金柑の栽培を始めることになったんです。しかし、当時、両親ともに60代半ば。これからは自分が親を支えようと都城に帰ることを決めました」。また、一度外に出て、故郷の良さを改めて実感したことも内山さんの背中を押しました。「都城は、肉はもちろん野菜や果物も九州で一番美味しくて安い。こんなポテンシャルの高い土地で農業ができるのは幸せなことだと思ったんです」。帰郷してから内山さんは渚さんと出会ってゴールイン!ふたりで力を合わせた金柑づくりが始まりました。

 

一度の新聞折込チラシきっかけに
都城から、その人気は全国区に。
いつしかほぼ100%、直売できるように!

 親戚に学びながら金柑づくりをスタートした内山さん夫妻。収穫高も順調に伸びていきましたが、内山さんが目指していたのはあくまで“直売”でした。「農協に出荷してしまうと誰がつくったかわからなくなる。うちはお客様と直接つながることを目指していたので、車の往来の多い場所にハウスを建て、中に直売所をつくったんです」。しかし、最初の3年はなかなか知名度もなく、在庫が増えて頭を抱えることも多かったそうです。そこで内山さんは新聞の折り込みチラシで直売所を宣伝することにしました。「都城市中心エリアへの配布を指定し、目に入りやすいように、折り込み広告の一番外側にうちの広告を巻いてもらいました」。内山さんの狙いは的中!徐々に客足が伸びていきました。直売所から全国へ発送していることから、受け取った人がその美味しさに感動し、ギフト用や自宅用に購入することも多々。美味しさへの感動が人から人へと伝わっていき、12年経った今では、そのほとんどを直売できるようになりました。

 

品質に納得がいかないものは
ふるさと納税返礼品に出品しない

 「内山金柑園」の人気の秘密は内山さん夫妻の徹底した品質へのこだわりにあります。内山さんの金柑は実をつけてから210日間をかけて完熟させ、収穫も丁寧に行っています。「色がしっかりとついていても、実の成り口が緑だとまだ甘さが足りないんです。うちは収穫を手伝ってくれるおばちゃんたちが厳しい目で〈これはまだ採っちゃダメ!〉と見極めてくれる。こうして、みんなで協力しあって、自分たちが納得できるものだけを出荷しています。都城市のふるさと納税の返礼品も、出来が悪かった年は出さないんですよ。美味しくないと、都城市の信頼を失うことになりますから。そんな迷惑はかけられません!」。こんな生産者さんたちの熱い想いが、都城市のふるさと納税を支えてくれているのです。

 また、美味しい金柑をつくるために大事なのは天気や花が咲く時期の気温、水の量や与えるタイミングなど様々ですが、内山さんが取り入れているのが月の満ち欠けによる潮の満ち引きのタイミングで天然の液肥や薬剤を与えるという方法。「実は、まったくそういうのを信じない方だったんですが、試しにやってみると糖度が上がったんです。これはすごいと思いました」。できるだけ化学的薬品なものを使いたくないと、内山さんはさまざまな方法を模索しています。

 

今夏からは冷凍金柑の販売も開始。
加工品に無農薬栽培…、ふたりの挑戦は続く

 販売期間の1月末から4月頭までは、ほぼ1日も休みなしの内山さんですが、その時期を乗り越えて、時間に余裕ができると渚さんとよく出かけているそうです。「4月からの木の剪定や、9月からの摘果など忙しい時もありますが、妻が一緒に頑張ってくれるので非常に助かっています。ふたりとも旅行が好きなので、時間をつくってはよく出かけますよ。サラリーマン時代より今の方がずっと充実しています」。渚さんも「私は農業高校出身。夫と一緒に金柑を育ててる日々を楽しんでいます」と笑顔いっぱい。なんだか幸せそうなお二人です。

 「これからは何か加工品なども手掛けていく予定です。妻は料理上手なので、その会社の社長になってもらいたいなと。また、準備しているのは最新技術を使った“急速冷凍金柑”。解凍した時に水っぽくならず、濃厚な金柑の美味しさを味わえます。

 多くのお客様に支えられてここまで来ましたが、私自身はまだ満足していません。もっともっと美味しい金柑がつくれると信じています。今後は海外展開も視野に入れ、無農薬栽培の金柑にもチャレンジしていきたいですね」。まだまだやりたいことだらけだという内山さん。さらなる飛躍が楽しみです。

 

 

<編集部コメント>

お二人の仲の良さが伝わる取材でした。忙しい時は集中して働き、時間ができたらふたりであちこちにおでかけというライフスタイルも素敵です。大きなサイズのものは切って食べるという内山さんの金柑。これは絶対に食べてみたい。来春の収穫が楽しみです。(N)

 

取材は6月。金柑の木には爪の先ほどの実がついたばかり。このままの状態で9月ごろまで育てて摘果。210日間をかけ、ゆっくりと完熟させていく

 

ハウス内には金柑の木がずらり。除草剤は使わず、刈り取ってそのまま土の養分にしている

 

「都城特有の気温の寒暖差も金柑を美味しくしてくれます」と内山さん

 

1haの広さを誇る金柑のハウス

 

白くてかわいい金柑の花。柑橘独特のいい香りがする

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