太陽が育む“真珠”のような絶品生ライチを栽培する「BONNOU(ボンノウ)」|宮崎県都城市ふるさと納税特設サイト

太陽が育む“真珠”のような絶品生ライチを栽培する「BONNOU(ボンノウ)」

 楊貴妃がこよなく愛したと伝わる「ライチ」。その採れたての果実は甘みと酸味のバランスが絶妙で、冷凍モノとは別格の美味しさ。そんな「生ライチ」の美味しさに感動し、その栽培に人生を捧げているのが「株式会社BONNOU」(以下「BONNOU」)の重信光彦さんです。農業経験ゼロからスタートした重信さんでしたが、今や「BONNOU」のブランドライチ「太陽の真珠」「月の真珠」は、予約開始日に完売してしまうほど大人気!都城市のふるさと納税返礼品としても好評を博しています。

 

台湾で出会った“運命の味”が
夢の扉を開いた

 8年ほど前、旅行先の台湾で採れたてのライチを食べた重信さん。「それまで冷凍ライチしか食べたことがなかったのですが、現地の生ライチはとにかくジューシーで甘く、その美味しさに衝撃を受けました。調べてみると、日本に輸入される際、ライチは一度熱湯を通してから冷凍されるらしいんです。これでは風味やジューシーさが抜けてしまう。なんとか現地で食べた味を日本でも楽しめないものか?そう思ったことが、この仕事を始めたきっかけです」。

 他の事業を営みながらも、ずっと心のどこかで「いつか農業をやってみたい」と考えていた重信さん。しかし、農業経験はゼロ。畑もなければ、育て方もわからない。それでも、挑戦してみたい!という思いは募り、自身で苗を仕入れ、宮崎市内でマンゴー農家を営む友人に苗を預けて、協力を仰ぐことに。足繁く現地に通い、試行錯誤を繰り返しながらライチづくりに励む日々が始まりました。

 

家族に内緒で準備を進め
ある日突然、就農宣言!

 実は重信さん、当初、ライチ栽培をはじめたことを家族に伝えていませんでした。「ある程度、目処が経ってから話そうかと。それまでは二足の草鞋を履きながら宮崎に通っていました(笑)」。活動開始から約2年が過ぎた頃、いよいよ家族に告白することに。「父がライチの実を持って帰ってきて“この2種類、どっちが美味しい?”と聞いてきたんです。その時はじめて父がライチをつくっていて、これから農家になろうとしていることを知りました。家族全員びっくり仰天ですよ!ちょくちょく宮崎市に行っているな〜?とは思っていたんですが、まさかそんなことをやっていたとは!準備も着々と進んでいて、とめる術もない感じで(笑)」と娘の美琴(みこと)さん。その後、重信さんは事業を息子さんに譲り、ライチづくりに専念することに。都城市内に農地を買い、「盆」地で「農」業を始めたことから、社名を「BONNOU(ボンノウ)」とし、農業法人を設立。ハウスを建てた頃、美琴さんもお父様の仕事を手伝うことになり、現在は二人三脚でライチづくりに励んでいます。

 

寒暖差のある都城の気候が
ライチの糖度を押し上げる

 日本ではまだ生産者が少ないライチ。それだけ栽培が難しいのでは?と伺ったところ、「他の果物をつくったことがないので、その大変さがどれくらいのものかはわからないんです。ただ、不思議とやめようとは思わなかった。できる!と信じていました」と重信さん。とは言え、出荷できるようになるまでの道のりは平坦ではありませんでした。「一番難しいのは温度管理と水やりなんです。暖房を入れると成長は早くなるのですが、木を痛める。できるだけ木に無理をさせず、自然の成長スピードに合わせて、糖度と風味を上げていく…この塩梅が難しいんです。水も同様。与えすぎると木が大きくなりすぎ、葉ばかりが繁って花が咲かなくなり、実がつかない。“時に厳しく、時に優しく”が大切です。子育てと同じですね!」。

 また、同じ栽培法を行っているにも関わらず、宮崎で栽培していたライチより、都城で育てた方の糖度が2度高かったそう。「都城盆地ならではの寒暖の差が良かったみたいです。寒い時期を乗り越え、春にぐんと大きくなって甘みを実に凝縮させる。この土地の気候がうちのライチを美味しくしてくれています」。取材時はちょうど収穫前。青い実が甘みを閉じ込めながらゆっくりと大きくなり、赤く色づく日を待っていました。

 

オンライン販売だけで大人気に!
夢はオリジナル品種の開発

 「BONNOU」のライチが収穫できるのは1年に1ヶ月半程度。6〜7月に収穫される「太陽の真珠」、7月中旬から収穫される「月の真珠」と「みやざき生ライチ」という3品種を栽培しています。いずれも収穫の約1ヶ月前から予約がスタートしますが、1日で予定数が完売するほど大人気!「自己流でホームページやECサイトをつくったのですが、ほとんど口コミでお客様が増えていきました。リピートしてくださるお客様も多いですし、ご紹介もいただいています。“ライチってこんなに美味しいフルーツだったんですね!”“風味が全然違います!”というお客様からの嬉しいお声が励みになっています」と美琴さん。そんなお客様の期待を裏切らないよう、重信さん親子は発送の際、少しでも傷がついたものは取り除き、ベストコンディションのものだけを選別しているそうです。

 「今後は品種改良にもチャレンジしていきたいですね」と重信さん。仲良し父娘で力を合わせれば、新品種誕生の日も遠くなさそうです。

 

 

<編集部コメント>

 写真に表れているように、父娘の仲の良さが伝わる取材でした。それにしても、知識や経験より覚悟!とばかりに、安定した仕事を捨てて夢に向かって飛び込んだ重信さんの勇気と行動力には感動。励まされました(N)

 

「太陽の真珠」というブランド名は美琴さん作。ライチにぴったりの素敵なネーミング!

 

ハウス内の温度や水の管理は、その日の天気などに合わせて丁寧に行っている

 

6年前、自ら土をおこし、1本1本苗を植えるところからスタート

 

「太陽の真珠」は、まさに真珠のように艶やか。みずみずしく、サクッとした歯切れが特徴で、口に入れると果汁がしたたり落ち、爽やかな香りが広がる

 

ライチはポリフェノールやビタミンCが豊富で、美肌効果も高いと言われている。また、葉酸が豊富なことから、妊娠中の女性にもおすすめできるそう

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